月1回のレッスンで、保護者に何を渡せるだろう?

モンテッソーリ教育

今日は、弊社のオンラインサロン「アカデミや」のプロ向けプラン「キャリアデザイン」で
専門家向けに話したお話しをこちらでも少し書いてみようと思います。

月に1回、あるいは2ヶ月に1回のレッスンで、保護者にどんな価値を渡せるのか、というお話です。

先日、2ヶ月に1回ほどのペースで通ってくださっているご家庭のお子さんたちが、久しぶりにレッスンに来てくれました^^

レッスン後、お母さんとLINEでやりとりをする中で、「ああ、私はこんな価値をお母さんに渡せていたんだな」と改めて気づくことがあったんです。

月に1回のレッスンで何ができる?

今、こどもやは私一人で運営しています。

以前は多い時は10人ほどスタッフがいて、たくさんの子どもたちが通ってくれていたのですが、今は本当に少ない枠でレッスンをしています。

通い方も、それぞれのご家庭のペースに合わせられるように、月謝制ではなく都度予約にしています。

月に2〜3回通う子もいれば、月に1回、2ヶ月に1回という子もいます。

遠方から来てくださるご家庭もあるので、無理なく通ってもらえたらいいなと思っています。

子どもたちに対しては、ずっと大切にしていることがあります。

一歩踏み出すのが難しい子も、怒られやすい子も、
まだ自信がない子も、
自分の存在価値を感じて、

「ちょっとやってみようかな」とか
「うまくいかなくても大丈夫だった」
「なんとかなった」
「ま、いっか」とか
安心して楽しめるようになりながら

そんな安心感のなかでトライして失敗したり、成功したりしながら、
自分への信頼や自信を育んでいってほしい。

そういう時間を子どもたちに渡したいと思って、レッスンをしています。

では、お母さんたちには何を渡せているんだろう?

今回、改めて考えるきっかけになりました。

子どもの姿を、ありのままに伝える

今回来てくれたお子さんたちは、普段からモンテッソーリ教育に触れる環境にいます。

つまり、こどもやに来なくても、モンテッソーリの教具や活動に触れる機会はあるんです。

それでも、こうして通ってくださっています。

私はレッスンの後、お母さんたちに子どもの様子をお伝えしています。

でも、ただ「今日はこれをやりました」「これができました」という報告ではありません。

例えば、

「こういうところが、この子らしかったです」

「この行動って、こういうことなのかな、って感じました」

「最後はこんなふうに、自分なりに納得して終わっていたんですよ」

「こうやって折り合いをつけていて、柔軟性が広がって成長しているなと感じました」

そんなふうに、子どもを観察する中で私が感じたことも一緒に伝えています。

無理に褒めようとか、励まそうとか、そういうことではないんです。

ただ、その子の姿をありのままに見て、面白いなと思ったところや、その子らしさを感じたところ。

子どもの行動だけではなく、私がその子をどう見ていたのか、
その視点も一緒に渡しています。

保護者の「子どもを見る目」が変わること

わたしは保護者の方々に
「見方を変えてください」「いいところを褒めてあげてください」と言ったことはありません。

それでも保護者の方は、自分で子どもたちの大好きなところに気づきます。

– 大変な時期だから、と思って関わっていたけれど、この子の良いところが見えてきた
– この子との時間が愛おしく、大事なことを思い出せました

ただ、私はレッスンで会う度に、その子の姿を観察して、感じたことをお伝えしただけです。

でも、それを受け取ったお母さん自身が、自分の関わりを振り返ってくださる。

本当に本当に素敵な方々です。

「困った行動」にも、その子なりの理由があるかもしれない

私たち専門家は、子どもを見るときに、つい「何ができたか」「今の課題は何か」というところに目が向きやすいと思います。

もちろん、それも大切なことです。

でも、それだけではなくて、

この子は今、何を面白がっているんだろう。

何にこだわっているんだろう。

どうして、ここまで納得したいんだろう。

一見困った行動にも、どんな意味があるんだろう。

そんなふうに考えながら子どもを見ていくことも、大切にしたいと思っています。

例えば、頑固だと怒られていた子が、自分で納得してから進みたい子なのかもしれない。

臆病だなと思っていた子が、実は周りをよく観察していて、先のことまで見通しているからこそ、慎重になっているのかもしれない。

もちろん、必ずそうだと決めつけるわけではありません。

でも、そういう見方もできるかもしれない。

一つの行動に対して、観ようと努めて観察していくと、いろんなことが見えたり、わかることがあります。

そして、その視点をお母さんたちにも渡していく。

「この子のこういう感性がすごいですね」

「この子の言語化力・・尊敬します」

「こういうことを大切にしているのかもしれませんね」

「次はこんな経験をしていくのも良いかもしれないです」

いろんな言葉を通して、子どもの世界観や価値観を
一緒に大切にしていけたらいいなと思っています。

自分で気づいて行動変容していく力

私が保護者の方々に何かを教えたり、関わり方を正そうとしたりしなくても
子どもの姿をそのまま伝えることで、お母さん自身が気づいたり、心が軽くなることがあります。

「ああ、そうだった。この子にはこんな素敵なところがあったんだ」

「最近、大変だなと思っていたけど、こういう見方もできるんだ」

「もう少し、この子のことを見守ってみようかな」

そんなふうに、自分で気づいて、自分で考えて、その先の関わりを選んでいく。

それができる保護者の方々の姿に、いつも学ばされています。

親の見方が増えて、子どもの可能性が広がる。

子どもへの関わりが広がって、この子の自信が強くなる。

この子が幸せに生きる。

それは、こどもやでしかできないことじゃない。

お母さんたちが、家で子どもを見る目が少し変わったり、関わり方のバリエーションが増えたり、
笑顔が増えたり、子どもが安心したり、自信を持てたりする。

そうやって、子どもの人生が少しでも豊かになっていくことが願いだからこそ、

「こどもや」だけで、じゃなくて、みんなで、この子の人生を応援できる環境になりたいですね。

月1回でも、節目節目で渡せるものがある

子どもたちが成長していく過程で、

入園、進級、卒園、入学、さまざまなイベントがあります。

そんなさまざまな場面で起こる小さな葛藤。
各家庭で、それを乗り越えながら進んでいます。

保護者の方から嬉しいLINEがありました。
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親としては気を揉む時もありますが、日々過ごせていることに感謝して、楽しみながら躓いたときには見守って、子どもたちと日々を分かち合いたいなと思っています。
子育てって、きっとあっという間なんでしょうね。今こう思えているのも、節目節目できのさんの言葉に支えてもらったからです。

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毎週会っていなくても、月に1回でも、2ヶ月に1回でも。

そのときに子どもの姿を一緒に見つめて、言葉を渡す。

すると、お母さんがまた日常に戻ったときに、その言葉を思い出してくれることがある。

「そうだった。この子にはこんな素敵なところがあったんだ」

「最近、ちょっと見方が固まっていたかもしれないな」

そんなふうに、もう一度子どもを見つめ直すきっかけになる。

毎週関わり続けることだけが、支援の価値ではないんだなと思いました。

もちろん、継続的な支援が必要な子どもたちもいます。

でも、月に1回、2ヶ月に1回という関わりの中でも、渡せるものはある。

今回、それをお母さんから教えてもらったような気がします。

発信を続けている理由も、ここにある

今、こどもやで直接関われる子どもたちは、以前に比べると少なくなりました。

だからこそ、Instagramやブログ、ラジオなどで発信しているのも、実はこういう理由があります。

なかなか会えないお母さんたちにも、何か一つ視点を渡せたらいいなと思うんです。

日々の子育ての中で、つい忘れてしまっていたことを思い出したり。

子どもの行動を、いつもとは違う角度から見てみたり。

「ああ、うちの子って、こういうところが素敵だった」

そんなふうに思える時間が少しでも増えたらいい。

子どものことが愛おしくなる時間が、少しでも増えてほしい。

そんな思いで、今は発信も続けています。

子どもの世界観を、一緒に大切にしていきたい

私は、子どもたちに何かを渡せているということには、自分なりの自信がありました。

でも、月に1回、2ヶ月に1回、半年に1回、あるいは1年ぶりに来てくれるご家庭に、保護者支援として何ができているんだろう、と考えることもありました。

今回、改めて気づいたのは、その子がどんな世界を見ているのかを、一緒に考える時間にも価値があるということです。

「この子って、こういうところがいいですよね」

「こんな世界観を持っているんですね」

「この子のこういう感覚、大事にしていきたいですね」

そんな言葉を渡していきたい。

子ども自身にも、自分が大切にしていることを大切にしながらも、
他の人の価値観や、いろんな見方にも出会ってほしいと思っています。

そして保護者の方々とも、その子の世界観を一緒に喜んでいきたい。

子どもを変えることが、私たちの仕事ではない。

子どもの見方を増やすこと。

その子らしさを見つけて、保護者と一緒に大切にしていくこと。

これからどうするか、一緒に考えること。

この子の幸せを願い応援すること。

それも、子どもに関わる専門家だからこそできる仕事の一つなんじゃないかなと思います。

これからも、そんな言葉を渡せる時間として、こどもやのレッスンを大切に続けていきたいと思います。

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